男性が育休を取る意味

 ツイッターで下記のようなつぶやきを見つけた。

 

 

なるほどなぁと思う。これは10〜20代の男性20名に実施したアンケートで、という前書きがあったが、この世代の男性に限らず、世の中の大多数はぼんやりとこんな感じに考えているのかな?と思った。

 

このツィートを夫にも見せ、「どう思う?」と話をした。最近一緒にいる時間が長いので、こんな風にちょっとしたテーマトークのようなことが出来るのがなかなか楽しい。

 

父親が育休を取る意味は、第一子の時と、うちのように第二子以降の時とで変わってくるように思う。

 

第一子の時には、もちろん産後の母体の休養のため。

家事を担い、極力床上げ(産後3週間で「床上げ」として一つの区切りと考える)までのんびりさせてあげる。そしてホルモンバランスが乱れるために精神的に不安定になりがちな新米お母さんのメンタルケアとして、まだ慣れない育児の不安など話を聞いてあげる役割も担ってほしい。

育児スキルの習得について母親と父親とで差を生まないため、という意味合いもある。いつ何時、お互いに何が起こるか分からない。母親が体調を崩すこともあるだろう。母親と同じレベルで育児スキルを身につけておくことで、そんな時の対応が出来る。リスクマネジメントだ。

また、せっかく自分の子どもが生まれたのだから「初めて」を沢山見てほしい。そういったメモリアルな場面に立ち会えるのも、育休で多くの時間を子どもと一緒に過ごせたからこその醍醐味だと思う。

 

第二子以降の時、特に兄弟児と生まれた赤ちゃんの年齢差が近ければ近いほど、物理的に人手が足りないので、父親も家事育児の戦力として物理的な人手補充のため、というのが育休取得の一番の意義だと思う。

家族の人数が増えているのだから、家事のボリュームは必然的に大きくなる。兄弟児がいた場合には、上の子のお世話もあるし、赤ちゃんに主役の座を奪われたようで寂しい思いをしているはずの上の子のメンタルケアも父親の仕事かもしれない。

まだまだ育休を取る父親が少なく、母親が「ワンオペ」で家事と乳幼児の育児をしている家庭がほとんどだと思うので、妻も夫も同時に育児休職を取得したら、家庭内で人手が余るという印象に繋がるのだろう。「育休中、ずっと一緒にいて何してるの?」「(わたしや夫は)何か習い事とか勉強したりしてるの?」という質問はわたしもよく受ける。

実際には母親が「ワンオペ」で家事育児を回している場合に、必ずどこかに負担がかかっているのだ。そして、そのどこかというのは大抵母親だったり、兄弟児だったりする。母親の体力が削がれていく、兄弟児が必要以上の我慢を強いられて寂しい思いをしたりストレスを抱えたりする・・・そういう中で「ワンオペ」家事育児はギリギリ成り立っているのだと思う。

 

そういった負担を軽減するために父親も育休を取って、家事育児を担うのだ。という理解が広まって欲しい。そりゃ、「ワンオペ」家事育児、やってる人が大勢いるのでやってやれないことはないのだろうけれど、それでも母親や兄弟児にそんな要らぬ負担をかけなくてもいいのじゃないかと思うのだ。

父親が育休を取得して、家事育児の一部を担って、兄弟児も父親の目が行き届いていれば寂しい思いが少しは減るかもしれない。みんなで均く負担軽減をして、クォリティーオブライフを高めよう、という考え方が一般的になればいいのにな、と思う。

 

夫もこの意見には完全同意。わたし達は夫婦で育休取得生活3か月目に突入しているけれど、時折家事育児の分担で小競り合いをすることはあれど、やっぱり家族全員、それぞれの負担は軽減されて穏やかに暮らしていられているな、という実感がある。

上の子の赤ちゃん返りもおさまってきて、とってもパパっ子。「パパと寝る!」と言って、わたしに執着しなくなった。

 

もちろん、自分たちの手元でじっくり子どもを育てて教育的付加価値をもたせることも可能かもしれない。この辺りはまだまだ模索中。方向性が定まってきたら、改めてまとめて書きたい。今の時点では物理的な人手の補充と、精神的な負担の軽減がメイン。

 

家事育児って思った以上に忙しくて、人手が必要で、一人で全てを背負いこむことはとても大変なんだということを若者に限らず、全世代の人に知ってもらうにはどうしたらいいんだろう。