#うちのインティライミ

ツイッターを見ていると、定期的にとてもキャッチーなハッシュタグと共に大盛り上がりする「祭り」が起きることがある。

ここのところのブームは、何と言っても「#うちのインティライミ」だろうか。


これは金曜ドラマの「コウノドリ」を観ていない人には伝わらない。「コウノドリ」はモーニング連載中の周産期医療にまつわるアレコレを描く漫画が原作で、綾野剛さんが産科医として活躍するドラマ。
この10月から2期目がスタートし、育児に追われるママ達の週1回のお楽しみとばかりに、育児界隈では結構人気がある。

http://www.tbs.co.jp/kounodori/

そして、2期目の初回には仕事も妊娠も出産も育児も1人で全部抱え込み、頑張っちゃう女性を高橋メアリージュンさんが、その夫の役をナオト・インティライミさんが演じた。


この夫が、世のお母さん達を全て敵に回すような夫。何がそんなに酷いかというと、

  • お腹の赤ちゃんに先天的な心疾患が見つかり、不安でナーバスになる妻対し「大丈夫、俺も手伝うから」と言い放つ
  • 「手伝うから」発言を星野源さん扮する医師から「手伝うから、じゃないだろ!あんたの子だよ」と窘められ「ゴメン、一緒に頑張ろう」と妻に謝るも、育休取得などで寄り添うことは出来ず、産後の乳児育児を妻に任せきりにしてしまう


ここまでが初回の本編で描かれた。

真面目で頑張り屋の妻は、初めての出産・育児、そして子どもの疾患に対する不安もあって、追い詰められ、パンクしそうになっている。その心に全く寄り添ってあげられず、挙句、育児に対して主体性も持たない夫(ナオト・インティライミさん)に、世のお母さん達は自身の体験を投影してお怒りだったのでした。


2話目では、夫(ナオト・インティライミさん)は出て来ないものの、妻(高橋メアリージュンさん)が追い詰められながらも「わたし、根性も体力もあるので大丈夫ですよ」と悲壮な表情で登場し…うーん…産後鬱が疑われます。


そして3話目に向けた次回予告にて。

また出た!インティライミ!(敬称略) 妻がしんど過ぎてテンパっている時に夫が共通して言いがちな地雷の一言、「ハァ〜(ため息) 何でそんなイライラしてんのー?」というセリフが炸裂。

次回予告ですよ。たった数秒のこれで、全国の「コウノドリ」ファンのお母さん達の堪忍袋の尾が切れた。そしてツイッターには自然発生的に「#うちのインティライミ」タグと共に、家事育児に非協力的な夫への恨みつらみが延々と…。


その中でも、よくいがちな「#うちのインティライミ」さんは

  •  妊娠〜出産〜育児への配慮に欠く

・悪阻への理解がなく「いつになったら動けるの?」「今日1日何してたの?」と言う夫
・お腹の大きな妻と歩いているのに、歩調も合わさず「さっさと歩けよ」という夫
・子どもも連れての外出時、自分の支度だけを終えて「まだ?」と怒りだす夫

  •  家事育児以前に、自分のことを自分でしない

・妻が出産のための入院中に一切家事をせず、退院して帰宅後、産後の妻にまず何より自分の汚れ物の洗濯からさせたという夫
・子どもが体調を崩し、それが妻にもうつって苦しい時に「オレも体調悪い…」と言いだして寝室にこもる(ソファーに寝転ぶ)平熱の夫。

  • スマホ(ゲームや動画サイト)に夢中になりがち

・妻が料理などしている間に「子どもを見てて」と頼んでも、ゲームに夢中で子どもなど見ておらず、結果的に怪我させてしまう夫
・赤ちゃんが横でギャン泣きしてるにもかかわらず「ママ、泣いてるよー」と言いながらスマホから目を離さない夫


あるある…らしい。信じられる?「うちも!」「うちも!」のオンパレードで、ツイッター上では、共感と団結がすごい。
わたしだって、子どもが夜泣きしても夫は全く起きないよね、とか、オムツ(特にウンチ)替えてくれないよね、とか、周囲のママさん達と愚痴を言いあったことがあるけれど、そんなの可愛いもんだった…。
これが平成も30年が近づく現代の子どもがいる家庭のひと場面です。「イクメン」?何それ、美味しいの?


とにかく、読んでる分には面白いけれど、現実にこんな事があっちの家庭でもこっちの家庭でも起きてると思うと、正直笑えない。現代の怪談でしかない。ちょっと、無責任すぎやしませんか。誰の子だよ。


世のお父さん。そしてこれからお父さんになる可能性のある男性方。このハッシュタグには先人たちの失敗がたくさん含まれています。ぜひご一読頂き、轍を踏まないで頂きたい。


ナオト・インティライミさんは風評被害?かもしれないけれど、それだけリアリティのある演技だったということだよね。


これを機に、1人でも多く「#うちのインティライミ」夫が減り、産後うつになる女性も1人孤独に家事育児に奮闘する女性も減りますように。
夫婦協力して家事育児が出来、子どもが真っ直ぐ育ちますように。

朝から1人で炎上した記事の話

妊婦だからなのか、ホルモンバランスの乱れなのか、とにかく「キレやすい」今日この頃。文章を書くのも、イライラした話や愚痴や不満ばかりで嫌になるね。

でも、今回は少し前のネットニュースの特集で感じた違和感と不快感について。備忘録として。


ある朝、早く目覚めたのでベッドの中でネットサーフィンしていて見つけた記事

「共働きパパたちの覆面座談会 - 妻の言うことは"ごもっとも"なんだけど……」
https://s.news.mynavi.jp/articles/2017/07/21/papa/index.html

男性の家事育児参画に関してもっぱら興味関心の高い今日この頃なので早速読んでみたら、これがもう本当にツッコミどころ満載の酷い内容で、一体この記事は誰の何のために書かれたものなのだろうと、1人憤りを感じていた。


【記事概要】
異なる業種の子持ち男性3人で覆面座談会を開催。「家事・育児分担は夫婦がフェアに行うべき」という考え方について、正直どのように思うか?」というテーマで、より深い"パパの本音"を聞き出す。
※あくまでザックリまとめなので、ぜひ記事を読んでほしい


参加した男性3人共が家事・育児の分担は現状フェアではなく妻に負担が偏っており、「是正しなければな…」と思う面もありつつも、様々な理由をつけて見送っている、という状態。
この「様々な理由」が実にチープかつ子どもの言い訳じみていて、呆れてしまう。


☆言い訳 その1
「自分は仕事内容や長時間労働で物理的に家事育児に時間を割けないので、時短勤務の妻に任せている。妻がフルタイムに戻るときにはまた考えるかも。」


いやー…林先生にご登場頂きたい案件ですね。
「いつやるの?今でしょ!」っていうアレを、ぜひやっていただきたい。

この言い訳の人は営業系の管理職だけど、数年後、妻がフルタイムに戻る時に今と何が変わると考えてるのか。営業職から外れる?部下や取引先との接待が数年後減ることはあるのか?
結局「今」出来ないことは、やろうと自ら動かない限り出来る日は来ないと思うのだけど。


☆言い訳 その2
「自分は仕事より家事が辛いので、役割の交代は出来ない。かと言って分担をフェアにも出来ない」


これもビックリな言い訳。平たく言えば「家事やりたくないから、やらない」ってことだよね。妻がどうなのかは聞いた事あるんだろうか。妻も「仕事より家事が辛い」と言ったらどうなるんだろうか…?

少し話が脱線するけれど、そう言えば、わたしの周りも時短勤務をしているのは、妻側ばかり。みんな「どちらが時短勤務にする?」と夫婦で相談したことがあるのかな?思考停止状態で育休からそのまま妻が時短勤務、という流れになっているのでは?


☆言い訳 その3
「周囲に子持ち社員が少なく、職場の理解が得られにくい。子どもが出来てパフォーマンスが下がったと思われるのが嫌」


これまた想像力の欠けた言い訳としか言いようがない。おそらく妻だって同じ状況で、似たような事を思って葛藤を抱えながらも何とか自分の中で折りあいをつけながら、家事育児のために毎日職場を後にしてるんじゃないのかな。なぜ自分だけがその言い訳で家事育児から逃れられると思えるのか?

この人はできる限り早く退社をしようとしているとあって、それは本当に素晴らしいと思った。「残業出来ない=パフォーマンスが低い」という価値観、早く撲滅したいなぁ。


☆言い訳 その4
「家事しようと思ってるけど、妻がやる気を削いでくる」


この言い訳を見て、イメージしたのは母親に「宿題やったの?!」と、聞かれて「…今やろうと思ってたのにぃ〜」と口を尖らせる小学生ね。ここから全く進歩してないのでは…。確かに「まだその時ではない」というか「あーしんどいし面倒だから、このTV番組終わったら動こう…」とか誰でもあるとは思うけど。じゃあ「いつならその時」なのか、すり合わせをしたらいいのでは?

妻が片づけようとしたら「何時になったら、何を終えたら、自分がする」と伝えてほしい。
ここは妻もグッとこらえなければいけないポイントなのかなぁと私は思うけれど、先延ばしにしていいこともあれば、サッサと片付けないと後に余計に仕事が増えることもあるし(ゴミ出しとか)都度話し合いが必要。

そして何自分1人で勝手にモチベーション下げてアルバイトに成り下がっているのかと。家事は誰のためのものなのか。家庭生活は店長とアルバイトではやっていけないよ、夫婦で共同経営責任者のつもりでやってくれよと。


失礼だけど、家庭という最少限度のチームを上手くワーク出来ない人が営業の管理職など務まるのだろうか、と思ってしまう。

仕事も家庭も正論だけでは息が詰まってしまうし、抜くところは抜く、相手に任せるところは任せきって細かいことは言わない、そうする事でメンバーのモチベーションを保って、円滑に回していけるのでは。これはBさんにも言える事だし、Aさんの妻にも言えることだけれど。


家事の仕方についての小競り合いは、当然わが家にもあって…イラっとする事も多い。
でも夫婦で家族とは言え、元は全く異なる環境で数十年生活してきた個人なのだから、やり方を完璧に同じにするなんてことは土台無理ということを念頭に置いてやっていかないとな、と近ごろ思うのだった。(自戒の意味も込めて)


家事の分担についての話から、更に育児の分担について話が発展すると、そこでは時代錯誤な「母乳信仰」やら自分の得意な事・やりたい事しか進んでやらない「ビュッフェ育児」が垣間見える発言のオンパレードで、わたしもツッコミが止まらなかったんだけれど。

長くなるので育児の分担については、また新たな機会に書くとして。


結論、家族のことをしっかり考えているということが1ミリも伝わってこない、ただの愚痴と”ボクイクメン”アピールな座談会にしか感じられない内容の記事だった。


本当に家族のことを考えるならば、子どものことよりもまず妻との家事育児の分担を見直して行動にうつすべきではないのかな?

もちろん文中にもあった通り「子育て環境に合わせた仕事の仕方があるが、それを会社が認めてくれるのか、雰囲気として"良し"とされるのかということとは、別の問題」というふうに会社として、社会として、現在の労働環境から大きく変えていかなくてはいかないところもあるんだけれど…(子育てだけでなく、これからは介護問題も含めて。だからこその「働き方改革」)

少なくとも座談会参加者3人の意見を読んでいても、また周囲の家庭の状況を見るにつけても、「妻は時短勤務だから」と妻の努力に寄りかかってしまっていたり、「いつかは変えなくちゃとは思っている」としたり顔でのたまってみたり(「明日やろう」はバカ野郎…って校長先生が言ってたよ!笑)、子どもみたいな理由をつけて妻に負担を強いている場面が多く、「働き方改革」を推進していくには個人の意識レベルからの改革が必要なのでは?夫の意識、低くない?という気がして仕方ないのでした。

妊娠9か月、帯状疱疹になりました

ある晩のこと。
いつものようにわたしの右側に寝ていた子どもが寝返りをうった拍子に、かかとがわたしの左上まぶたに直撃をした。

「いっっっったぁ〜…」

熟睡も一気に吹き飛ぶくらいの衝撃。お腹がはち切れんばかりに大きくなったので、横寝しか出来ない事が仇になった(?)。子どもの寝相は凶悪で、いつ何時、お腹を蹴られるかわからないなとドキドキしていたけれど、まさかまぶたを直撃するとは。


その数日後、お昼寝をさせようと添い寝をするわたしに、どうしても絵本を読んでほしい子どもが絵本を押しつけてきて…
ガツッ…!!!

「いっっっったぁ…」

絵本の角が、わたしのひたいの左上の頭皮に突き刺さった。


どちらも子どもに悪気がないのはわかるけど、踏んだり蹴ったり、ならぬ踏んだり殴られたりで、泣きたくなる。

1日、2日たっても痛みはひかず、そのうち左まぶたは赤みを帯びてきた。
「そのうち、青く変色してボクサーみたいになるんじゃない?」


ところが、だ。
翌朝、眉毛を描こうと鏡に近づくと、痛い箇所がかぶれたようになっている。これまではツキツキ位だった痛みも、チクチクとズキズキといった具合にバリエーションが増えている。何かがおかしい。

怖くなったわたしは、早速「まぶた かぶれ 痛い」で検索。そしたら出てくる出てくる。色んな情報が!わたしと同じような症状がないかと画像検索をすると、こちらも似たような…もっと酷い症状の画像がどんどこ出てきた。

更に怖くなり、皮膚科に行くことを決意。やっぱり診てもらうことが一番。


皮膚科のこざっぱりとした女の先生は一目見るなり「あっ、水疱になりかけてますね!帯状疱疹だ!」と。

帯状疱疹とは
帯状疱疹は、水疱瘡を起こすウイルスと同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって起こる病気。水疱瘡は子供の頃にかかって1週間ほどで治るが、ウイルスは消滅せずに身体の中に潜んでいる。この潜んでいたウイルスが復活して再度活発になるために、帯状疱疹を発症してしまう。
身体の左右どちらかにピリピリ・チクチクと刺すような痛みが出て、そのうちにプツプツと赤い斑点と水ぶくれが帯状に現れる。湿疹が帯状に現れることから、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」という病名で呼ばれている。


確かに4歳くらいの時に水疱瘡にかかっている。(その痕が今もわたしの鼻筋の横に残っていて、それは長らくコンプレックスの一つだった。)

30年ほどもたった今、おそらく妊娠したことによる抵抗力の低下で、あの時のウイルスが暴れだしているなんて!!!聞いてないよー!である。

ふと気になって、聞いてみた。

「あの…頭皮にも傷があるみたいなんですけど、もしかして、これもそうですか?」

傷は左のおでこと頭皮のキワの部分にあるのだ。そう、ちょうど左まぶたの斜め上のところ。左側ばかり受難だわ、と思っていたことが頭をよぎった。
そうね、ここも同じ神経帯だからね、これもそうよ、と先生。

子どもにケガをさせられたわけじゃなかった。子ども、冤罪だった。(かかと落としも殴ったのも事実ではあるけど;笑)


何よりショックだったのは、水疱瘡のウイルスが活性化してるということで、子どもにうつしてしまう可能性があること。
慌てて母子手帳を確認。水痘ワクチンは2回ちゃんと接種していたので、万が一うつしてしまっても、重症化することは無さそうだけれど…それにしても、うつしてしまうかもしれないというそれだけで、「母親としてどうなの…」と猛省。


そして。わたしは今現在妊婦なのである。薬、飲めるのだろうか?そもそも、帯状疱疹はお腹の子に影響は無いのだろうか?

お医者さんは「水痘ウイルスは接触感染か飛沫感染なので、胎児に影響はほぼ無いと思って大丈夫」と。飲み薬で処方される抗ウイルス薬も、影響は殆ど無いだろうから、それよりも一刻も早く帯状疱疹の治療をすべきとのことで塗り薬と錠剤をもらってきた。


産前産後は抵抗力が落ちるよ、というのは色んなところで目にするけれど、1人目の時は幸い、大きなトラブルに見舞われることもなく、すんなりと出産できた。ところが今回はどうだろう。まさかこんな事になるとは。

帯状疱疹は見た目にもグロテスクだし、何より痛いし痒みもある。まさか妊婦生活ラストスパートの今、こんな病気に罹るなどとは思ってもみなかった。

とにかく出来る限り身体を休めて、早期回復につとめたいと思います。とほほ。

リソースと価値観は人それぞれでしょ、と思った話

ふと目をとめた文章について、考えさせられている。


SNSに投稿された、ごくごく私的な文章なので、詳細は省くけれど、
「女性部下が、夫が休みの日なのに子どもを理由に突然当日欠勤した。ありえない。子どもが体調不良でも夫に任せて自分は出勤しろ」「私は子どもが最優先なので子どもが熱を出したら仕事を休むのは当然です!なんて堂々と言うなよ」
というもの。


う、う、う〜ん。まぁ、上司の気持ちも、当日欠勤をした子持ちの女性部下の気持ちも、わからなくもない。

業種にもよるけれど、当日欠勤はやっぱり職場の周囲の人間からすると困るよね。特にシフト制の接客業とかは滅多に余剰人員なんて無いだろうから、かなりピリピリするだろう。

一方で、女性部下の気持ちも汲みとれる。小さい子どもが熱を出すって、本当に胸が痛むのだ。小さな身体をぽっかぽかに火照らせて、ウルウルした目をして「ママ…抱っこ…」なんてうわ言のように言われた日には、「会社なんて、仕事なんてどうでもいい!ママ一緒にいてあげる!」と思ってしまう位心配になってしまうのだ。


上司は続ける。
「症状が軽く、感染症でもないなら病児保育を利用したらいいのに」
確かにね。ごもっとも。父親に任せられないのなら、プロにお願いするという手もある。


わたしがこの一連のぼやきに妙に引っかかりを覚えたのは、これが「3人の子どものいる、共働きの」女性管理職のぼやきだったからだ。
自身も同じ様な状況に陥ったことが少なからずあって、それでも病児保育などを活用して乗り越えてきたからこその、この苦言。


ああ、辛いなぁ。と思った。
子どもを持ちながら働く身としては、一番味方になってほしい「先輩」なのに、こんな風に「わたしはこうして乗り越えたのだから、あなたも同じようにしたら出来るはず。それをしないのは怠慢でしかない」とバッサリ斬られてしまうのは、正直言ってかなり辛い。


当然のことだけど、人はそれぞれ持っているリソースも違えば、価値観も違う。家庭の事情もそれぞれだ。

もしかしたら、夫が「家事育児は女の仕事」とばかりに非協力的な人で、たとえ休みで家にいても熱を出した子どもの看病をお願い出来ないのかもしれない。(実際そういう家庭をいくつも知っている)

病児保育もタダではない。登録して月額料金を払ったり、預けて1日単位で保育料もかかるだろう。家計の状況によっては、それすらも大きな負担になるのかもしれない。

もちろん、その女性自身が「子どもが最優先」という価値観をもっているみたいなので、体調が悪い時にまで病児保育に預けたくないという考えなのかもしれない。


だからこそ、理解してほしい同じ「子どもを持つ女性会社員」である上司に否定されると、中々堪えるものがある。同じ様な立場の彼女にすらそんな風に思われているのなら、いわんや男性上司になど到底理解してもらえないのではないかと、絶望的な気持ちにすらなる。

もう少し…もう少し寛容にいきましょうよ…と思ったりするのは、甘いのかなぁ?


まぁ、この話、背景をもう少し読み解くと別の側面も見えてくるのだけど…

実はこの部下、当日欠勤は初めてではなく、毎月のように休んでしまうのだそう。上司も初めのうちは温かく見守っていたものの、こうも毎月休まれると一言言いたくもなるというもの。(これだけで大分心証が変わるよね。)

更に、部下の子どもは小学1年生とのこと。小学1年生は…どうかなぁ?毎月のように熱は出るだろうか?自分の子どもがまだ未就学児なので、その辺りは何とも汲みとれないな。


子どもを育てながら仕事をするって大変だ。家庭内の協力は勿論のこと、職場の人の理解協力も得ながら働くことになるのだから。

そうなると、やっぱり日頃からの信頼関係の構築ってすごく大事なんだなー、とこの話を見ながら思った。
自身の家庭の背景を知ってもらうことも、こういった場合に役立つだろうし、自ら当日欠勤を減らす努力を見せることも大事だね。(あまりにも頻繁に休む必要がある場合には、時には自分のポリシーを曲げて、金銭面で少し無理をしてでも病児保育等活用する必要もあるのかもしれない。)
他の人が困っている時には、おたがいさまの精神で積極的にカバーを買って出よう。


あとはやっぱり(言葉の響き、わたしは好きではないけれど)「イクメン」を増やしていく、男性だって家事にも育児にも積極的に参加するのが当たり前だという大きな流れを作ることも大切ね。

父親が休んで看病するのも普通だという雰囲気が浸透すれば、何かあった時に交代で休めるし、男女共に「看病のための休み」に対しての理解も進んで、母親ばかりが休む度に肩身の狭い思いをすることも減るんじゃないのかな。


いつもながら全然オチはないけれど、今後復職する時のことや、人をマネジメントする立場になった時のことに思いを馳せるトピックだったのでした。


【今回思ったことのまとめ】
☑︎リソースも価値観も様々、正論であまり手厳しく弾劾しないで

☑︎仕事と育児の両立は周囲の理解と協力あってこそ。日頃から信頼構築は怠らず

☑︎そもそも男性の家事育児への進出によって、仕事と育児の両立への理解が深まるといいな

ある日突然、夫が仕事を辞めると言い出したら

ある日突然、夫が仕事を辞めると言いだしたら、あなたはどんな反応をしますか?


動揺もせずに「いいよ」とニッコリ笑って言えるだろうか?「わたしも働いてるし、何とかなるでしょ!」と胸をポーンと叩いて。

そう言って、いざという時には夫の決意を尊重してあげられるような妻になりたかった。何だかジブリ映画にでも出てきそうな妻。理解のある、懐の深い、頼り甲斐のある、ついでに一定の収入を得られる保証のある妻。

だけど、現実はどうだろう。
わが家の場合は「辞める」ではなくて「1年間の育児休業を取る」だったのに。わたしは大慌てでこう言ったのだ。


「エッ?何で?何で急に?休んだらその間、どうやって生活していくのよっ?」

情けない話。理想の妻像からは遠くかけ離れた、器の小さい妻。我ながら悲しくなる。

でも…家計のこと。これからもう1人子どもも増えるのに、わたしは育休中で無収入の身なのに、家のローンも支払い続けていかなければならないのに、心配じゃない?

不安げな顔のわたしをジッと見ながら、夫は淡々とプレゼンを始めた。

  1. 仮に1年間育休を取ったとして、夫に育児休業給付金が支給されること(つまり、夫が全くの無収入になるわけではない)
  2. 第2子が誕生すると、わたしの育児休業給付金も支給されること(現在は第1子の育休が1年半を超えているため既に支給は終了、無収入の状態)
  3. 家のローンについては、今のところ月々の返済の目処はついている。また万が一、このアテが外れても育休中の1年間位は何とかローンを返済できるだけの蓄えが(余裕はないけど)ある


その上で「でも、これまでのように気軽に外食したり、毎月のように遠出や旅行したり、ポンポンと高い買い物は出来なくなるけどね」とつけ加えた。

ぐ、ぐうの音も出ませんけど。
わかっている。夫には見透かされている。
わたしが目くじらを立てて「ローンガー!貯金ガー!子どもガー!教育費ガー!」と言ったって、本当の心の奥底では「ヤダヤダ!旅行とか行けなくなるのヤダ!お洋服だって買うの我慢したくない!美味しいご飯を食べに言ったり、お洒落なカフェでお茶したりしたい!」と叫んでいることを。

そう、わたしが昔から不相応な贅沢を好きこのんできたことを、夫はこのタイミングで釘を刺したのだ。

「それは、今必要な贅沢なの?」


確かに、美味しいご飯は幸せだ。お洒落なカフェでお茶をするひと時もいいだろう。
でも、子どもが「赤ちゃん」でいる時って本当に一瞬で、でもその一瞬の中には沢山の「はじめて」が詰まっている。しかももう一生戻ってこない、期間限定の尊い時間。

美味しいご飯もお洒落なカフェも逃げないけれど、「赤ちゃん」と過ごすのは子どもが「赤ちゃん」の時しかない。天秤になんてハナからかけられない位、比べものにならない位、大切じゃない?と。

夫の言いたいことは、要約すると(なっていないかもしれないけれど)こんな感じだった。


そうね、そうなのよね。
第一子の時に、わたしは1日24時間365日子どもとベッタリと一緒にいて、その一挙手一投足をこの目に焼き付けて、日々本当に楽しませてもらったし、とにかく全てを見、体験してきた。

でも夫はそうじゃなかった。初めての寝返りも、立っちも、歩き出すのも、仕事をしてたから見られなかったんだよね。

第二子の「はじめて」こそは見たい、2歳を過ぎてどんどん出来る事が増えていく第一子の成長も、もっと目の当たりにしたいという夫の希望を叶えてあげるために、美食も旅行もお洒落も、少しの間我慢してもバチは当たらないのでは?…とそんな気がしてきたのだった。

友だちがおたふく風邪にかかった話

夫からLINE。
「Jが先週月曜から入院してるみたい。精巣炎に髄膜炎まで併発して」


ものすごく驚いた。Jくんというのは、わたしと夫の昔からの共通の友人で、家族ぐるみのお付き合い。9月初旬にも一緒にランチをしたところだったのに。


30代半ば、男性。大人になってからのおたふく風邪は大変だと聞いていたけれど、まさかこんな身近にその「大変」があるなんて思わなかった。
すぐさま、妻のNちゃんにLINE。
「大変だったみたいだけど、大丈夫っ?!」


大人がおたふく風邪にかかると、具体的にどんな風に大変なのかこれまで知らなかったけれど、今回Jくんは合併症で40度以上の高熱、頭痛、吐き気により、食事も喉を通らなかったとのこと。
もちろん入院中は仕事も欠勤。退院した後も自宅療養が必要なため、2週間ほど欠勤。

合併症の1つの精巣炎は不妊になる可能性もあるし、髄膜炎からムンプス難聴と言う難聴を引き起こす可能性もあったのだとか。ムンプス難聴発症の確率、1000人に1人。なかなかの高確率。ムンプス難聴は決して人ごとじゃ無い。


最近、こういう記事が出ていたのも読んだ。

http://www.asahi.com/sp/articles/ASK956J41K95UBQU01K.html

おたふく風邪(ムンプス、流行性耳下腺炎)に感染し、合併症による難聴と診断された人が2015、16年の2年間で、少なくとも336人にのぼることが日本耳鼻咽喉(いんこう)科学会の調査でわかった。


Jくんには1歳にならない子どもがいて、おたふく風邪の予防接種は未接種。抗体検査の結果、妻のNちゃんにもおたふく風邪の抗体は無かったとのこと。
2人にいつ家庭内感染していてもおかしくなくて、Nちゃんはいつ自分や子どもも発症するかと気が気じゃなかったと言っていた。
入院先は隔離病室とは言え、家族として着替えを持って行ったりは必要なためそこで感染するとも限らない。

両家の両親は遠方で助けも呼べず、10日にも及ぶJくんの入院中、本人は勿論、乳児を抱えたNちゃんも本当に大変だっただろう。


感染しないための対策はなかなか難しい。何しろ飛沫感染、接触感染なので、どこでもらってくるかわからないのだそう。

おたふく風邪に一番かかりやすいのは3〜6歳らしく、小さな子どもがいる家庭や接触する機会が多ければ、それだけ感染のリスクも高まるというもの。

予防接種は任意接種(希望により自費負担で打つもの)になっているけれど、出来ることと言えばこの任意接種の予防接種を受けることと、こまめな手洗いうがいくらいか。


子どもが生まれて初めて、予防接種を沢山受けさせなければいけない事を知った。

ちゃんが生後2か月になると、予防接種のスケジュールを組んで、定期接種(国や自治体が接種を強く勧めているもの)だけでも全部で8種類も予防接種をする。それに加えて、このおたふく風邪のワクチンのように、任意接種のものもある。

何度も小児科へ通わなければいけないし、小さな体に注射針を刺すのが可哀想と思ったりもしたけれど、やっぱり大切な事だったのだと、今回のJくんの一件で改めて思わされた。


ちなみにおたふく風邪は生後12カ月~15ヶ月の間に1回目のワクチンを接種できる。さらに日本小児科学会では2回目の接種を5歳以上7歳未満で受けることを推奨している。(日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールより)。


予防接種については、副反応のリスクなどから必要ないと主張する人もいるけれど…この記事がわかりやすいので引用しておく。

http://www.asahi.com/sp/articles/SDI201709163625.html

合併症の頻度を、自然感染によるものとワクチンによるものと比較した表などもあり、その確率の差からもやはり予防接種はした方がいいと納得。


おたふく風邪の感染や重症化は予防接種で防げるもの。あの時予防接種を受けさせておけば…と後悔のないように、時期がきたらきちんと予防接種をしてあげよう。次は5〜7歳ね。忘れないようにしなくては。

ちなみにうちでは大人の接種も検討している。子どもがこれから大きくなり、保育園や幼稚園に行きだしたら、もらってくる可能性が大きいので。
現在わたしは妊娠中で接種できないので、出産後に。夫には出来るだけ早く接種してもらいたい。一度かかりつけの病院に確認をしてみよう。

テキトーな仕事をする人が許せない

役所の人にものすごく腹の立つことがあった。

とある申請のために、複数の書類を提出する必要があった。複数の必要書類のうちの1つに今年の6月以降に発行された住民票も含まれていることがわかっていたので、7月の暑いさなか、ぐずる子どもをあやしながらベビーカーを押して、えっちらおっちらと役所まで行ってきた。


その日のわたしの日記↓↓

実家にいる間にかかった小児科の診療費とお薬代の請求しよう、ついでに●●のための住民票も取りに行かなきゃ、っていうことでこの炎天下、区役所に来た。


暑い上に、妊娠中期、まだまだ体調も芳しくない日もあったのだが、他にも役所には急ぎの用事もあったので、グロッキーな中行ったことを覚えている。


それなのに。9月下旬、提出先から「必要書類の不足」として6月以降発行の住民票を送ってくれ、と封書が届いた。おかしい。電話で問い合わせることにした。
電話に出たのは男性担当者でこんなやり取りをした。

「7月●日発行の住民票を、その他書類と一緒に送りましたが」

「ありませんね、6月以降発行の住民票が抜けているので封書でご連絡しています」

「その他書類はありますか?」

「7月×日付で受理されています」

「そちらの書類と同封したのですが」

「わかりました、一旦確認してこちらからご連絡いたします」


そこでわたしは携帯の番号を伝え、その男性担当者からの折り返しの連絡を待つことにした。


ところが。待てど暮らせど折り返しの電話がかかってこない。電話をしたのは10:30。お昼を回っても、15:00を過ぎても来ない。しびれを切らして16:30にこちらから電話をした。
午前中の担当者が出て「メモに控えた番号が間違えていたようで違う人が出て、連絡出来ず困っていました」
…この時点で、不信感ゲージがググっとアップ。


確認してどうだったかと尋ねると、最初こそ普通のトーンだったのだが、話を進めるにつれ次第に高圧的な態度に変わっていった。

「仰っていた住民票ですが、やはりありませんでした」

「でもわたしは確実に同封しましたし、夫もそれを確認しています。そちらの手違いということはありませんか?」

「そういったことは一切ありません。無いものは無いのです。」

「7月に開封されたのはどなたですか?開封の際には、入っているものはどのようにチェックしていますか?」

「誰が開封したかを聞いてどうするんですか?開封の際のチェックは目視ですがありませんでした」

「チェックリストなどは無いということですね。7月に開封されたのに今頃になって無いと連絡が来るのはなぜですか?」

「チェックは目視のみです。連絡が遅くなったことについては、繁忙期もあったので遅れてしまい、申し訳なかったと思っています。」

以下、略。(延々と繰り返し)


もう、電話してる間中、イライラして仕方がなかった。わたしが7月に住民票を取得したのは確認すればわかること、同封したのも夫も見てるので間違いない、それなのにどうして確認もせずに「無いものはない、ウチに落ち度はない」と言い切れるのか。住民票という個人情報の最たるものを紛失したかもしれないのに。ますます不信感が募る。


あった、なかったの水かけ論になり始めたと相手も気づいたのか、ようやく「再度確認して改めてご連絡します」と切り出した。

「先ほどお伝えした連絡先を間違えて控えられていたようですが、改めてお伝えしなくて大丈夫ですか?」

「あ、そうですね。お伺いしていいですか?」

「ちなみに先程は何番で控えられてるんですか?」

「えっと…あの。えー…控えたメモが見当たりませんで」


ハァ?である。
携帯番号だとしても、立派に個人情報なんだけど。この人は一体どんなずさんな管理をしているのか。


「数時間前のメモすら紛失されているのに、本当に住民票は同封されていなかったんですかね…貴方のお話が信用出来ないんですが」


男性担当者は、確認して折り返しますとだけ言い電話を切った。17:15には退庁時間になるのだろうし、今日はもうかかって来ないんだろうな。本当に腹立たしい。イライラして、近頃控えていたチョコレートを一気に数個頬張った。コーヒーもがぶ飲みだ。妊娠後期の妊婦なのにストレスかけてくれやがって。


しかし、18:00過ぎのこと、急転直下で事態に変化があった。今日はもう無いだろうと思っていた、役所から電話がかかってきたのだ。


電話をかけてきたのは、先程とは別の女性担当者。こちらは出だしからもう平身低頭、平謝りだった。

「この度は…(中略)こちらの手違いで、7月に発行された住民票もありました」

あったのだという。そりゃそうだ。だってわたし入れたもの。無いと言う方がおかしいのだ。

「どういう状況だったのですか?」

女性担当者の説明によると経緯はこうだ。

その方が郵送提出された書類の管理を任されている。7月×日に受理された住民票は、ファイリングされる際、誤って同姓の別家庭の書類と共に綴じられたと。
先程の男性担当者は、まさかそんな間違いがあると思わずに、同姓で別家庭のファイルまでは探さずに「無い」と言い切ったと。

…正直なところ、フーン。だけどね。
本当に別家庭のファイルに混入していたのかまでは確かめようがないし、その女性担当者はきちんとミスを認め謝罪してくれた、しかもおそらく業務時間外だろうに当日中にきちんと連絡をくれたのだから、これ以上何も言うことはない。
「お手を煩わせました。ありがとうございました」だ。


わたしが言いたいのは、やはり最初に対応したあの男性担当者について。
大した確認もせず、自分達のミスの可能性を全否定。

折り返しの連絡を約束しておきながら、連絡先を間違う?控えたメモを無くした、もしくは連絡を忘れていて咄嗟についた嘘だったのではないだろうか?

そして、二次対応。
本来なら男性担当者が連絡してきて経緯の説明と謝罪をするのが筋じゃないのかなぁ?もしくは、担当が違ったのであれば、担当者の説名と謝罪の後に、一次対応をした男性担当者も謝罪をする、とか。それを、全部女性担当者に任せてしまっている。

なんていうか、全てにおいて雑な仕事の仕方。誠意が感じられない。こういういい加減な仕事をする人が大嫌い。


この先、自分自身がまた仕事に復帰した際には、こんないい加減なことをしないよう、反面教師にしようと心に決めたのだった。あー腹立った!